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動的分析その1〜「アニメに期待するもの」と「劇場版評価」とのクロス集計 |
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第1回のアンケートでは仕組み上の不備から、「各設問に対してどれが何票だったか」という合計結果のみで分析をすることしかできませんでした。しかし今回、第2回アンケートにおいては、皆さんの投票がそれぞれ個々のデータとして蓄積できております。つまり、このデータベースを用いてより詳細な分析が可能となっているのです。 動的分析では、「クロス集計」という手法を加えて各種分析を進めてまいります。 |
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簡単な例を挙げてみましょう。あるクラスで、国語と算数のテストを行いました。それぞれ規定の点数以上を取れば合格、達しなかったものは落第とします。クラスのメンバー10人の合否は以下の通りとなりました。 |
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この結果に対して、国語・算数それぞれ何人の人が合格したのかをカウントしたのが以下の表です。 |
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上記が、第1回アンケートで利用できた「集計後の数字」です。しかし、この表だけでは「両科目とも合格した人の人数」や、「国語だけ合格した人の人数」は知ることが出来ません。そこで、国語を縦軸に、算数を横軸にとったクロス集計を行ってみたのが以下の表です。 |
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10人中2人しか完全合格がないとは、随分出来の悪いクラスですね(笑)。このように、単純集計では到底わからなかった部分が、クロス集計によって明るみに出ることが多々あるのです。 蛇足ですがこのクロス集計という仕組み、Microsoft Excelでは「ピボットテーブル」の機能を使って簡単に実現することが出来ます。ご存じなかった方はどうぞご活用下さい。なお、今回の集計ではあえて「ピボットテーブル」の機能は利用しておりませんが、私も普段は手軽な分析ツールとして非常に重宝しております。 |
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それでは、いよいよ本題です。第2回アンケートのデータに対するクロス集計の結果をご紹介していきましょう。今回はQ3の4「劇場版の評価」と、その他の項目との関係を中心に見ていきます(当初予定していた、原典等の体験との関係については、申し訳ありませんが次回に譲ります)。最初はQ2(2)とQ3(4)の関係から。以下は抜粋表になりますので、詳細な結果は動的分析〜資料編1・1-1.原作付きアニメに求めるものと評価との関係をご覧下さい。 |
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一般的な原作付きアニメに対してオリジナル寄りの展開を希望する方の過半数が、劇場版AIRに対してよい評価を下しています。逆に、原作寄りの展開を希望する方の過半数が、劇場版AIRに対して悪い評価をしています。中庸、或いはわからない等とした方は、評価も良・悪とんとんというところですね。また、標準偏差から読み取れることとして、「原作寄り希望」の方が、評価が一点に集中する傾向にあるという点も見逃せません。これらをまとめますと以下のようになります。 ・原作付きアニメに対してなるべく原作に沿った展開を求める方は、劇場版AIRへ悪い評価を下す傾向にあると言ってよい。 ・逆に、原作付きアニメにオリジナル色を求める人は、劇場版AIRへ良い評価を下す場合が多い。
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さて、もう一つ。Q2(3)とQ3(4)の関係を見てみましょう。同様に以下に抜粋表を載せます。詳細は動的分析〜資料編1・1-2.今のアニメへの満足度と評価との関係をご覧下さい。 |
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先ほどの集計とは異なり、「これは!」というはっきりとした傾向が出てきません。唯一言えそうなのは、「今のアニメに好意的な人の方が、良い評価の割合が多い」というぐらいでしょうか。その他については、平均値を見ても標準偏差を見ても、明確に言い切ることが出来そうにありません。 そこで一計を案じてみます。先程の「原作付きアニメに期待するもの」の結果と組み合わせた、3要素に対するクロス集計を行ってみましょう。傾向は既にある程度掴めておりますので、意味のありそうなセグメントに特化した分類を行い、きれいに傾向が出てくるかを見てみました。それが以下の表です。詳細は動的分析〜資料編1・1-3.原作付きへの期待・アニメへの満足・評価の関係をご覧下さい。 |
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一見、非常にキレイな傾向が現れたように見えますが、細分化していくことでイレギュラー要素が結果を左右しがちになる点には注意する必要があります。その点、左3項目は母数が20〜30程度と非常に少ないにも拘らず、標準偏差が大きめに出ている=分布が散らばっているわけですから、鵜呑みにしない方が無難です。逆に、特に右の2項目は十分な母数があることと標準偏差が全体のそれよりも低く出ていることから、信頼に足る結果と判断して良さそうです。 ・今のアニメに好意的な人は劇場版AIRを高めに評価し、そうでない人は低めに評価するような、緩やかな傾向が見られる。 ・前項の「原作付きアニメへ求めるもの」と併せて検証したところ、特に「原作寄り」である人々に対して上記の傾向がはっきりと見られることが裏付けられた。 |
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以下にQ2(1)とQ3(4)とのクロス集計の結果をごく一部のみ載せますが(詳細は動的分析〜資料編1・1-4.一般にアニメで重視する要素と評価との関係)、この分析では傾向が全く見えませんでした。すなわち、「一般的にアニメの何を重視するか」と「劇場版AIRへの評価」との間に関連性は認められない、ということになります。 |
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…ね?面白くありませんでしょう?事前には何か一つぐらいは傾向が読み取れるはずと期待していたのですが、ふたを開けてみればこんなものです。ダメもとで複数項目を同時に満たす人の傾向(例えば、「キャラデザも作画も重視する人」について評価の傾向を見てみる)をやってみたり、裏返し(例えば、「キャラデザを重視しない人」について見てみる)たりもしてみましたが、どれも不発に終わりました。がっくしです。 この切り口では劇場版AIRの評価を斬ることはできない、というのが唯一得られた収穫です。このような、「行き止まり」になる分析作業が数多く出てくるのが、動的分析の悩ましいところでした。 |
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必ずしも今回のテーマとは絡まない、おまけ集計を最後にちょっと載せておきます。まず、性別による評価の違いから。詳細は動的分析〜資料編1・2-1.性別の評価へ。 |
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これだけで「女性の方が評価が高い」とするのは早計(母数が少なすぎますからね)でしょうが、仮にこれが正しいとするならば、なかなか興味深い結果だと思います。 もう一つ。年代別の評価の違いです。詳細は動的分析〜資料編1・2-2.年代別の評価へ。 |
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母数が少ない「その他」(=40代以上と無回答)を除くと、「若いほど比較的高評価」という結果になっていますね。ここで疑問になるのは、「これらの年代の中で最も出崎作品に親しんでいるはずの30代が、最も低評価になるのは何故か?」という点です。実は「出崎作品の体験の有無」よりも「出崎作品への今の評価の高低」の方が劇場版評価に関わっているらしいのです。この辺は次回のメインテーマの一つになりますので、詳しくはそちらで。 今回は大変お待たせしてしまい、大変失礼いたしました。動的分析にはやはり煮詰める分だけ時間がかかるということがわかりましたので、次回は2週間後を目標に頑張ってまいりたいと思います。もしよろしければ、管理人のブログなどを通じまして、お読みいただいた感想、分析内容へのご意見等を頂ければ幸いです。次回は動的分析その2としまして、「事前経験等と劇場版評価の関係」について詳しく見ていきたいと思います。 |
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