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動的分析その3〜劇場版AIRへの評価タイプを分類する「フローチャート」 |
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動的分析その1・その2で検証してきた、「劇場版AIRへの評価を切り分けるいくつかの要素」を組み合わせることで、視聴者のタイプをいくつかの類型に分類することが出来ます。その2で利用した統計学の検証手法「χ(カイ)二乗検定」なども併用しつつ、私なりに納得感のある分類を行ってみましたので、以下はその内容について記してまいります。 |
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その2で検証した「BS-i版を高評価するか」「出崎監督作品を今でも高評価しているか」という要素に加え、その1で検証した「原作付きアニメに求める内容は原作寄りか」「今のアニメにどのぐらい満足しているか」という要素を加味し、大きく7つのタイプに分類を行いました。分類作業の詳細は割愛しますが、「統計学的に有意と言えないほど細かく分けない」点に配慮しつつ、5要素クロス集計の内容を統合して行った結果です。 以下に、そのタイプを判定するフローチャートを示します。このページに収まるサイズに縮小してありますが、これが見づらいという方はフローチャートをクリックしていただければ、多少見やすい横幅1000ピクセルほどのjpg画像が表示できますのでご活用下さい。なお、このフローチャートにおいて、「No」の示す意味は「正反対」ではないことに注意してください。例えば「高評価するか?」という設問に対する「No」の中には、「低評価する」「普通」「どちらとも言えない」「わからない」などが全て含まれます。 |
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上記フローチャートに従って分類された各タイプにおける、今回のアンケートでの対象者数、及び劇場版AIRに対する評価は以下の通りです。詳細は動的分析〜資料編3より、1-1.タイプ別・劇場版AIR評価をご覧下さい。 |
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これら7タイプの分類は、大まかにアルファベットが劇場版に対する評価の高低(クラス)を表しており、Type-Bをほぼ中心として、A寄りが良い評価、D寄りが悪い評価になります。この分類によって、「良い評価と悪い評価が拮抗する」というタイプのBなどを除けば、標準偏差値もそれぞれ多少低くすることが出来ております。以下に、各タイプの特徴を細かく見ていくことにします。 |
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このタイプの方は、非常に高い確率で劇場版を高評価しています。特に「Type-A」には悪い評価が存在せず、ほぼ間違いなく劇場版AIRに前向きな評価をされると考えてよいでしょう。一方、「Type-A'」には2割強の悪い評価をする方が混じりますが、その多くが劇場版を肯定的に捉える方、として良いと思います。 以下に、Type-A・A'の典型的な特徴を挙げてみましょう。 |
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【他のAIR(ゲーム版・BS-i版・二次創作)について】 |
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・いずれのAIRについても、「未プレイ(視聴・読)率」が比較的高く、平均評価もやや低め |
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BS-i版については、そもそもType-A・A'の条件に「BS-i版AIRを高評価しない」=「BS-i版を低評価する、もしくは未視聴である」という風に設定したのですから当然の結果です。ですが残りの二つ、原典たるゲーム版と派生物たる二次創作への評価も低いことも考えると、「Type-A・A'に属する方々は、AIR関連作品との親和性が比較的高くない方が多い」と言って良さそうです。 なお、「切り分ける軸としては不適当」としていた二次創作について、上記のような傾向が現れていることを意外に思われた方もいるでしょう。この点については、後述のType-Dの特徴と合わせて読んでいただくとはっきりいたします。 |
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【「アニメに求めるもの」について】 |
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・Aはある種の「けれん味」重視の傾向、A'はキャラデザ特化型 |
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Aは出崎作品を今でも高評価する方、A'はその他という違いがあります。その違いがここに出ていると考えるのが妥当でしょう。 A・A'に共通している「作画の質」をあまり重視しないという点については、劇場版の背景の美しさを賛美される方などからは若干異論も出そうな気がするのですが、ここはアニメ一般に対する考えをお聞きしている部分なので、ご理解ください。つまり「劇場版そのものの作画の質」を云々しているわけではなく、「普段作画の質に比較的頓着されない方がA・A'に多く含まれました」、ということです。 Aのみの特徴として、「動き」「演出」「シナリオ」「声優の演技」などが高く出ております。この部分は、誤解を恐れずに言えば「一種のけれん味」につながる項目ばかりとも読めますね。俗に「出崎演出」と言われるような、個性溢れるものを求める声がここに出ていると考えると、この結果は非常に納得できると思います。 A'の方は、全体と比較して大きく出ているのは「キャラデザ」のみです。一方でアニメーションの動きや演出、原作への思い入れなどは大変低く出ております。どちらかと言えば「一般的な人に比べて、アニメをキャラデザに特化して見る方々」という捉え方が出来そうですね。 |
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【「劇場版AIR」について】 |
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・各要素に対する評価は概ね高いが、特に「キャラデザ」「演出」「シナリオ」「オリジナル」の各項目で顕著 |
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Aについては、全要素において「良かった点」は全体より大幅に大きく、「悪かった点」は全体よりかなり少ない、「総マンセー状態」とでも言うべき状況になっております。A'も多くの要素で全体を上回っておりますが、重視率の低かった「作画」「動き」などの項目が異なる傾向を示している点が特徴的です。 また、差分の結果からわかるのは、「演出」「シナリオ」「オリジナル」に対する評価が、全体のそれよりも大きくプラスに振れていることです。この3点は静的分析その2において触れたように、「劇場版AIRの悪い評価の主因となっている3要素」です。従って、それらに対して大幅に良い評価に振れているType-A・Type-A'が、劇場版AIRに対する高評価グループであることとはぴったりと符合するのです。しかも、これら3要素についてはA'よりもAの方が高評価になっており、劇場版AIRそのものに対する評価の高低とも一致しますね。 加えて、「キャラデザ」に対しA・A'ともに全体を大きく上回る高評価を下していることも、大きな特徴と言えるでしょう。静的分析その2において「高評価グループではあるが賛否両論の気もある」と結論したキャラデザですが、Type-A・A'の方々がその「良い評価」の担い手であることが伺えますね。 |
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このタイプの方は、全体で平均するとやや良い評価の方が多いものの、良い評価も悪い評価もそれなりに数がある「評価拮抗クラス」です。内訳を見ますと「最高!」「最悪!」でない評価が過半を占めておりますので、「評価は『当たるも八卦、当たらぬも八卦』であるが、大当たりや大ハズレにはあまりならないだろう」という微妙なグループでございます。 |
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【他のAIR(ゲーム版・BS-i版・二次創作)について】 |
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・BS-i版を除く各種AIRについてはType-A・A'同様に、「未プレイ(視聴・読)率」が比較的高く、平均評価もやや低め |
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Type-Bの条件として「高評価する」と設定したBS-i版を除けば、ゲーム版と二次創作の未体験率が大きく、それらへの評価も比較的低いという傾向はType-A・A'と同様です。「Type-Bに属する方々は、Type-A・A'に次いでAIR関連作品との親和性が比較的高くない方が多い」ということになります。 つまり、よく言われる「原作を知らない人・良く思わなかった人=劇場版AIRに対して高評価」という見方は、「Type-A・A'・Bに属する方々」に限ればある程度当たっていると言えますね。 |
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【「アニメに求めるもの」について】 |
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・「キャラ要素」をあまり重視せず、「アニメならではの表現」を重視するタイプ |
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非常に好みがはっきりしているタイプですね。一般にはそれほど重視されることのない「動き」「演出」要素を重視する意見が大変多いですし、逆に「キャラデザ」「声優の演技」などのキャラクターの属性となる部分はさほど重視しておりません。「キャラクターの描き方」よりは「アニメならではの表現要素」を大事にする、そんなタイプだと思います。 なお、「原作のネームバリュー」が低い点は、Type-Bの条件の一つが「原作付きアニメに原作寄りの内容を求めない」であることを考えれば当然の結果です。 |
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【「劇場版AIR」について】 |
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・各要素に対する評価は概ね高いが、特に「キャラデザ」「演出」「シナリオ」「オリジナル」の各項目で顕著 |
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Bの方々が普段から重視している「動き」「演出」については、「良かった」とする意見は全体より多く、「悪かった」とする意見は全体より少なく出ております。これは、Bの方々が「注視ポイント2点を一般の方よりも好意的に評価している」ことを示します。しかし、差分では全体に比べれば良い方に振れているものの、数値自体はともにマイナスです。つまり、「一般の方に比べれば好意的というだけで、悪い評価の方が多かった」ということです。 一方、一般に比べて重視しないという傾向が出ていた「キャラクターデザイン」に対しては、一般を大きく上回る良い評価が出ております。キャラデザほどではありませんが、やはり重視しない要素だった「声優の演技」についても一般より評価は上です。このことを総合して考えますと、このようになりましょう。「Type-Bの人が普段重視する要素では悪い評価が多かったが、普段重視しない部分で思わぬ良い評価が上がったため、全体に対しては良い評価と悪い評価が拮抗する結果になった」ということです。 劇場版AIRへの悪い評価を担う3要素の残り2つ、「シナリオ」「オリジナル」への評価も、全体よりは良いものの良い・悪いがほぼ拮抗する結果が出ており、Type-Bの特徴が色濃く出ているように見受けられますね。 |
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この3つのタイプの方は、それぞれ半数強が悪い評価を下している「悪評過半クラス」です。このため平均しても悪い評価にはなるのですが、一方で良い評価をされた方もそれぞれ2割〜3割程度含まれるため、「総じて悪い」とは言えないグループでもあります。そういう意味では、「賛否両論ながらも均せば悪い評価の方が多いという点で、劇場版AIRへの総評をよく表している標準的な類型群」と言えましょう。 条件をよく見てみると、Type-Cシリーズはそれぞれ1つだけ「劇場版の高評価につながる条件が含まれている」タイプになります。C1であれば「出崎作品高評価」、C2は「好みがオリジナル寄り」、C3は「今のアニメに好意的」です。その部分が、2〜3割存在する高評価へと結びついているように思えますね。 以下に、Type-Cシリーズそれぞれの特徴を挙げてみましょう。 |
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【他のAIR(ゲーム版・BS-i版・二次創作)について】 |
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・A〜Bに比べると各種AIRへの評価は総じて高いが、中ではC1が「AIR広範肯定型」 |
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BS-i版への評価が高いのはType-Cシリーズの条件からして当然ですが、原作・二次創作への評価についても全般に高めという結果が出ております。Type-Cシリーズは全体的にAIRとの親和性がやや高いグループであると言えるでしょう。 その中でも、C1の未体験率の低さ・評価の高さは特筆に値します。特に、二次創作AIRへの評価は全タイプを通じて最も高い数値です。条件の一つである「出崎作品を今でも名作と思う」を合わせて考えれば、このタイプは「AIRは二次創作も含めて全般に好きだし、出崎作品にも思い入れがある」という風に捉えることができそうです。よく言われる風評からすればこのタイプ、劇場版AIRに対する評価が最高のグループであっても良さそうなものですが、実際には悪い評価の方が多いグループになっているのが興味深いところですね。 |
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【「アニメに求めるもの」について】 |
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・C3は「アニメ多要素重視型」、C2は「淡白傾向型」か |
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C3は「今のアニメに好意的」という条件が含まれるタイプですが、そのことを裏付けるようにアニメの要素全般にわたって一般よりも重視する傾向が現れております。唯一シナリオ面は重視の度合いがやや低めですが、それでも他の要素との比較で言えば十分に高い値ですので、「C3にはアニメの隅々まで味わおうとする方の割合が多い」と言って良さそうです。 C2は逆に、多くの点で全体よりも低い結果が出ており、その点では「淡白型」と言えます。中では特に「演出」と「声優の演技」が低いですね。このことを意味のある言葉で総括するのは非常に難しいのですが、強引な物言いを許していただければ、「どちらかと言えば『動くマンガ』としてアニメを捉える傾向に見える」とでも言えましょうか。アニメならではの起伏を形作る「演出」、次いでアニメ上で感情を表現する必須要素である「声優の演技」は、どちらもマンガの持つ特質とは異なるものです(無論、マンガにはマンガの「演出」がありますけれど)。この部分はかなり無理矢理ですので、参考程度として聞いていただければと思います。 なお、C1についても傾向を断定するのは難しいのですが、「声優の演技」部分が非常に高い部分には別の裏づけがあります。実はC1の方々、ゲーム版のボイス有り・無し両方でのプレイ率が54.0%と、全体の37.2%を遥かに上回る高比率なのですね。つまりC1には、AIRに関連するものは味わい尽くそうという人たちが多く、それゆえにボイス付きAIR〜声優の演技との親和性も非常に高いのではないかと推測できるのです。先の「AIRを広範に肯定」という部分とともに、C1タイプのAIRへの入れ込み度合いがわかるデータであります。 |
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【「劇場版AIR」について】 |
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・各タイプにより傾向は異なるが、「演出」「シナリオ」「オリジナル要素」の3点への評価が低い |
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まず、「良かった点」のほとんどの項目において、全体を上回る数値が現れていません。唯一、C3における「作画」は全体よりもやや大きめでありますが、それでも特筆すべき大きな値とまでは言えません。これはつまり、「AIR広範肯定型」「淡白型」「アニメ多要素重視型」の人たちにとっては、平均人以上に目を見張るほど良かったと思える点が無かった、ということを意味します。 C1については、差分が極端に低いのは「シナリオ」「BGM」「オリジナル」の3点。これらは、既存のAIRと劇場版との乖離幅が大きい部分ばかりです。やはりAIRに対する入れ込み具合の強さが結果に現れているようですね。一方、「演出」についてはマイナスではありますがその値は一般並に留まっており、極端に低く評価はしていないようです。C1の条件である「出崎監督作品を今でも名作と思う」部分が影響しているように思われますね。マイナスであったのは、「出崎作品は好きだがこの演出はAIRには合わない」という評価の結果なのかもしれません。 C2で突出しているのは、「演出」部分のみです。これまた読み解き方が非常に難しいのですが、「元々重視していない『演出』だけど、これはないよなぁ」というところでしょうか。重視していない割に、「悪かった点」に挙げた人の比率は全体以上ですから、やはり相当気になる部分であったことがうかがえます。 C3では、劇場版の悪い評価を代表する要素である「演出」「シナリオ」「オリジナル要素」の3つ全てが、全体を大きく上回ってマイナスに振れる結果が出ています。くまなく全体に重視する傾向の方々から見ても、これらの要素はかなり悪いものとして目に映ったということになりますね。他には、全体では良い評価の方が多い「キャラデザ」について、評価が拮抗しているのが特徴的です。昨今のアニメを広く見る者としては、劇場版のキャラデザにはやや違和感がある、ということなのでしょうか。小林さんのキャラデザには好意的な意見も多く聞きますので、個人的には結構意外な結果でした。 |
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このタイプは、かなり多くの方が悪い評価となる「否定クラス」です。もちろんこれは「完全に否定意見ばかり」という意味ではありません。18%近い人が「良い」と評価していることを無視は出来ないのですが、無警戒に劇場版を見るとがっかりする確率が非常に高い人の集合、ということでご理解下さい。 以下で、Type-Dの特徴を探ってみます。 |
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【他のAIR(ゲーム版・BS-i版・二次創作)について】 |
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・二次創作をあまり読まない傾向はあるものの、それを除けば各作品への評価は一般並 |
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Type-Dの条件の一つである「BS-i版を高評価」という部分を除くと、Type-Dには目立った評価の違いが現れていません。ゲーム版への評価も二次創作への評価も、ほぼ平均人並。つまり、AIR関連の話をする範囲においては、「Type-Dの人はBS-i版の評価が高いだけの普通の人」ということになります。条件として設定された「出崎監督作品への評価=今も名作と思うわけではない」「原作付きアニメへ求めるもの=原作寄り」などの部分を聞かなければ、Type-Dであるかどうかは判断できないということです。 なお、Type-Dでは二次創作の未読率が高いですが、この部分が高いタイプとしては他にType-Aがあります。劇場版に対する評価が正反対の2つのタイプが、ともに二次創作の未読率が高いのです。この辺が、「二次創作」を軸にしてタイプを切り分けるのが難しかった理由の一つなのでしょう。他の軸で切り分けてやるとある程度の違いは出てきますが、二次創作に関する設問をいくらひねってみても、そこ自体からは道が開かれないのだと思います。 |
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【「アニメに求めるもの」について】 |
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・「キャラデザ」を重視しない他は、ほぼ一般並 |
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見れば見るほど考察に困るデータです。全体と比較して大きく異なるのは「キャラデザ」部分のみ。それ以外は、まるで写し取ったように全体のそれと差がありません。「キャラデザを平均人よりも重視しない」という点を、条件の一つである「今のアニメに好意的ではない」ことと絡めて、「萌え全盛の時代には好みが合致しない方々」という言い方も出来なくはないですが、このデータだけでそこまで断定するのはさすがに気が引けます。 先の部分と合わせて見ると、やはりType-Dの方は一見、非常に一般的な好みを持つ方として見えるのでしょう。そう、BS-i版の評価が高い点と、劇場版への評価が低い点を除けば、です。 |
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【「劇場版AIR」について】 |
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・全項目が全体のそれを下回る、「全方位否定」 |
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すごいですね。どこをどのように見ても、全体のそれに比べてよい方向に振れている部分が一つもありません。「良かった点」では全て全体よりも比率が低く、「悪かった点」では全て全体よりも高い比率が出ています。差分自体はプラスに触れている「声優の演技」「BGM」も例外ではありません。まかり間違うと「坊主憎けりゃ」に近い評価です。これでは劇場版に対する評価も悪くなろうというものです。 劇場版の悪い評価を代表する3要素、「演出」「シナリオ」「オリジナル」に対する評価の振れ具合もすごいですが、それ以外にも「キャラデザ」「作画」など、全体のそれから大きく下振れている要素が多いです。特に、この方々が重視していないはずの「キャラデザ」は、全タイプのうちで唯一マイナスという結果になっています。Type-A・A'のところでも触れた、「キャラデザ」に対する賛否両論の印象を裏付ける、マイナス側の担い手がType-Dということになります。 |
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ここまでに考察してきたタイプごとの特徴のうち、最も重要と思われる部分をなるべく簡潔にまとめてみましょう。なお、上記のデータの詳細は動的分析〜資料編3より、1-2.タイプ別・ゲーム版AIR体験以降にまとめてありますので、適宜ご参照下さい。 |
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【Type-A 〜 肯定クラス・けれん味重視型】 ・いわゆる「AIRにあまり深入りしていない出崎監督ファン」に最も近いタイプ ・劇場版への評価は全要素において概ね高い |
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【Type-A' 〜 肯定クラス・キャラデザ特化型】 ・AIRとの親和性が低めであり、アニメでは「キャラデザ」を特に重視するタイプ ・「作画」「動き」「演出」を除けば、劇場版には好意的な評価 |
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【Type-B 〜 評価拮抗クラス・動き&演出重視型】 ・AIRとの親和性はやや低めであり、アニメではアニメならではの「動き」「演出」を重視するタイプ ・「作画」「動き」「演出」「シナリオ」がマイナス評価であるが、全タイプ平均ほど悪くは無い |
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【Type-C1 〜 悪評過半クラス・AIR広範肯定型】 ・いわゆる「AIR信者像」に最も近いタイプであり、二次創作への評価も含めAIRへの評価が非常に高い ・劇場版に対しては、一般の評価に比べると「シナリオ」「BGM」「オリジナル」が低く出ているのが特徴的 |
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【Type-C2 〜 悪評過半クラス・淡白傾向型】 ・AIR全般への評価は万人並であり、アニメ一般に対しては重視する要素が概ね少ないタイプ ・劇場版への評価は「演出」が大きく低い点を除き、ほぼ平均的 |
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【Type-C3 〜 悪評過半クラス・アニメ多要素重視型】 ・AIR全般への評価はやや高く、アニメ一般を様々な要素で味わうタイプ ・劇場版については「キャラデザ」が評価拮抗するほか、「悪評3要素」が大きく下振れ |
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【Type-D 〜 否定クラス・一見平均人型】 ・AIRとの関わりも、アニメ一般で重視する点についても、ごくごく平均的に見えるタイプ ・劇場版は全要素において一般よりも悪く評価し、「声優」「BGM]以外は全てマイナス評価 |
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【Type別特徴一覧表】
(◎:特に親しむ、○:親しむ、−:並、△:親しまない、×:かなり親しまない) |
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さてここで問題が一つ残ります。それは、「悪評過半・否定型と言えども、2割前後の良い評価の人が残っている現状をどう考えるのか」ということです。せっかくタイプ分けをして大まかな傾向がわかっても、肝心のところは「結局見てみるまではわからない」というのでは、あんまりではないですか。 ここで、カンペキではありませんが、劇場版AIRの評価を左右しているらしい、もう一つの要素を見てみます。それは、Q3(1)でお聞きした「事前に劇場版AIRの評判・内容を聞いていたか」という点です。以下に、各タイプとQ3(1)によってクロス集計した、劇場版AIRへの評価の平均値を並べてみます。グラフは「詳しく聞いていた」場合の評価平均値を基準にした、評価平均値の変動を表しています。詳細は動的分析〜資料編3より、2-1.タイプ別・事前に劇場版情報を「詳しく聞いていた」人の評価以降をご覧下さい。 |
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劇場版についての情報を「詳しく聞いていた」人と「聞いていなかった」人とでは、評価が全く異なっていることがお分かりいただけるでしょうか。つまり、事前に劇場版の情報を聞いて「どのような内容の作品であるか」「どのような特徴を持っているのか」を知っておけば、悪い評価はかなり緩和されるということなのです。 では、事前に何を確認していくべきでしょうか。ここはやはり、劇場版の悪評の代表格となっている3要素、すなわち「演出」「シナリオ」「オリジナル」について理解を深めておくことが肝要であると思われます。特に、一般のアニメで多くの人に重視される部分であり、事前に調べて理解する作業が比較的簡単に出来る「シナリオ」を読み込んでおくことは、劇場版を鑑賞し終わった後に良い印象を残す確率を大きく高めるものと思われます。 そのことをデータで検証してみました。以下は各タイプのうち、Q3(6)で悪かった点に「シナリオ」を挙げなかった人の、劇場版に対する評価です。詳細は動的分析〜資料編3より、2-4.タイプ別・劇場版において悪かった点に「シナリオを挙げなかった」人の評価をご覧下さい。 |
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下段の「平均値の差」は各タイプ全体に対する評点平均値との比較、「高評価カバレッジ」は、各タイプにおける「最高&良かった」人数全体に対して、上記の「最高&良かった」人数がどのぐらいの割合を占めているかという値です。シナリオさえ悪く思わなければ必ず高評価、とまでいかないのが残念ですが、それでも多くの人が劇場版高評価組に入るのがわかるでしょうか。 このように、Type-Aを除く方々は事前にシナリオをよく調べて理解しておくと、実際に劇場版を見たときのショックを和らげることができ、極端に悪い印象を持つ可能性を減らすことができると思います。思えば、既に多くの情報が流布していたDVD発売時の風評が、劇場版公開時に比べて比較的高評価側に振れていたように感じられたのは、この効果によるものなのかもしれませんね。 大変お疲れ様でした。過去2回分の動的分析にも匹敵する分量でしたので、読まれる方も大変だったと思います。さて、動的分析も次が最後の予定です。次回は「鑑賞前後の変化」について考察してみたいと思います。もしよろしければ、管理人のブログなどを通じまして、お読みいただいた感想、分析内容へのご意見等を頂ければ幸いです。 |
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